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ユネスコ統計局「文化サテライト勘定」技術諮問委員会
鎌倉・東京会議を開催及び運営(世界初開催)
~文化の経済貢献を数値化する世界標準策定に貢献~

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鎌倉市・建長寺と永田町・衆議院第1議員会館にて、日本政府後援の下文化サテライト勘定技術諮問委員会(UIS CSA TAG MEETING)を、ユネスコ統計局と共同開催及び運営をしました。期間中、精進料理や座禅、着物、書道など、多くの日本文化体験を企画し、また最終日には久能山東照宮の見学も行いました。

■日程 2018年10月31日(水)〜11月2日(金)

■2018年10月31日(水)
 会場:臨済宗建長寺派大本山巨福山建長寺
 ・オープニングセッション ・セッション(会議) ・文化体験

■2018年11月1日(木)
 会場:衆議院国際会議室
 ・セッション(会議) ・文化体験 ・歓迎レセプション

■2018年11月2日(金)
 会場:衆議院国際会議室
 ・セッション(会議) ・文化体験(久能山東照宮)

開催風景をフォトライブラリーに掲載しました

 

文化の数値化を進めて日本も観光立国へ

文化産業の経済規模を数値化し、観光立国や地方創生につなげていこうとする文化サテライト勘定について、基準策定を話し合う「ユネスコ文化サテライト勘定技術諮問委員会第一回会議」が、日本で初めて開催されました。この発表に関して、海外の専門家は具体的な試算に着手している事を高く評価し、「無形文化に着目したことは極めて興味深い」「文化に着目した経済的価値という視点はなかった」と言った声も上がりました。 「文化サテライト勘定」については、日本でも文化庁において調査研究が始まっています。そのなかで今回、ユネスコ国際会議を日本に誘致する事で文化の経済活動定量化への国際的なルール策定議論に貢献できた意義は大きいと思います。今後は中長期の国益確保を視野に、文化を初め各分野での世界ルール策定にいかに日本が関与・貢献できるかの議論が、政府内において一層進展することが期待されます。 欧米では文化の経済活動を測定しようとする文化サテライト勘定の動きは、少し前から有りましたが諸事情によりユネスコ内でも停滞していました。欧米主導のサテライト勘定世界標準策定作業を牽引してきた先進国の中に唯一のアジア諸国として参入することができたのも意義が有ります。今後に向けて文化庁が世界を意識して日本の文化の経済測定作業や発想を発信していくという構図ができた事も、中長期の国益確保という点で意義が有ります。この行動がGDPに変わる世界基準の新たなものさしになる可能性を秘めている事も視野に入れて行きたいと思います。

 

文化サテライト勘定は地域の未来に直結する

日本国内の地方創生を盛り上げるには、大都市から地方へインバウンド客に周回してもらい、宿泊、飲食、ユニークな体験や感動をSNSで発信してもらう事も重要です。そこで費用対効果を考えると、既存の地方資源をインバウンド向け観光資源として活用する事で初期投資を抑えることが最も効率的です。
地方には伝統と歴史を継承する人々の生活があり、季節の伝統行事、生活習慣、伝説などに溢れています。また、地元の方が畏敬する文化の中心的存在として神社仏閣が日本中いたる所に数百年、千年の歴史を継承しており、訪日客はそれを感じることができます。その経済規模を数値化することは、観光関連施設の売り上げを通してより多くのお金を地方経済に回すことにつながります。要するに、観光立国実現のための地方創生の起爆剤として文化資源を戦略的に有効利用するビジネスモデルを構築できる、それが文化サテライト勘定の効用なのです。文化資源や文化活動が数値で測定できることは、他産業同様の枠組みで投資効果を可視化できることを意味します。インバウンド客の観光消費で地域住民の生活の質向上を目指す地方創生・観光立国に有益な数値化手法です。